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新FRB議長の就任や予想を上回るインフレ指標 ダウ平均は再び50,000台へ

2026年5月15日 10:47
新FRB議長の就任に予想を上回るインフレ指標 ダウ平均は再び50,000台へ

主なポイント

  1. AI関連のテクノロジー株が引き続き相場を主導し、S&P500とナスダックはともに過去最高値を更新しました。
  2. ダウ工業株30種平均は、底堅い企業業績と堅調な経済指標に支えられ、節目となる50,000を再び上回りました。
  3. 米国のCPIとPPIはいずれも市場予想を上回り、FRBが高金利をより長く維持するとの見方を強めました。
  4. ケビン・ウォーシュ氏が次期FRB議長として正式に承認され、今後の米金融政策の方向性への注目が高まりました。
  5. 北京でのトランプ大統領と習近平国家主席の首脳会談が世界的な注目を集め、投資家は貿易、関税、地政学的安定に関する進展を見守りました。
  6. 米・イラン情勢とホルムズ海峡を巡る不透明感を背景に、原油価格は引き続き大きく変動しました。
  7. ビットコインは、機関投資家需要とETF資金流入の改善を背景に、再び80,000ドルを上回りました。

インフレ上昇にもかかわらず、米国市場は過去最高値圏を維持

今週の米国株式市場は上昇を続け、S&P500とナスダックはともに過去最高値を更新しました。上昇を主導したのは、主に半導体株とAI関連銘柄です。Nvidia、Micron Technology、Cisco Systemsなどが、AIインフラおよびテクノロジー関連銘柄への資金シフトを背景に、強気モメンタムを支えました。

ナスダック100は木曜日に29,676の過去最高値を記録し、S&P500は初めて7,500を突破しました。ダウ平均も数か月ぶりに50,000を回復し、米国経済の底堅さに対する市場の信頼の広がりを示しました。

一方で、今週の最大のマクロ材料は引き続きインフレでした。米国の4月CPIは前年比3.8%上昇、PPIは6%上昇し、過去4年で最も速い伸びとなりました。中東情勢に伴う原油・エネルギー価格の上昇が、インフレ加速の主因となりました。こうした強いインフレ指標を受け、FRBが利下げを先送りし、次期FRB議長ケビン・ウォーシュ氏の下で制限的な金融政策をより長く維持するとの見方が強まりました。

それでも市場では、インフレ懸念よりも、経済活動が依然として強いことを示す材料として今回のデータを受け止める向きが優勢でした。


アジア市場も引き続き上昇

アジア市場も今週、力強いパフォーマンスを示しました。日経平均は63,800超の過去最高値を更新し、韓国のKOSPIも歴史的上昇を続け、初めて8,000を突破しました。

サムスン電子株も、半導体需要とAI関連需要の加速期待を背景に再び過去最高値を更新しました。市場では、北京で行われたトランプ大統領と習近平国家主席の首脳会談が注目されました。投資家は関税、技術規制、半導体貿易、世界的なサプライチェーンを巡る議論に注目していました。大きな進展こそ発表されませんでしたが、双方が交渉継続に前向きな姿勢を示したことが、世界的な投資家心理の安定につながりました。


利上げ観測を背景に、米ドル指数は週間で1.2%上昇

米ドルは、予想を上回るインフレ指標と米国債利回りの上昇を受けて、週の大半で強含みました。インフレ加速により、FRBの早期利下げ期待が後退し、特に日本円やユーロといった低金利通貨に対してドルを支える要因となりました。

ドルインデックスは週間で1.2%上昇し、99.23まで上昇しました。米金利上昇によって金利差が拡大したため、日本円には引き続き下押し圧力がかかりました。一方、ユーロは欧州の成長見通しの弱さや英国・欧州の政治的不透明感を背景に、慎重な推移となりました。

カナダドルや豪ドルなどの商品市況に連動しやすい通貨は、週を通じて原油価格や商品価格の変動に対して敏感に反応しました。


米ドル高を受け、金は4,500ドル台へ急落

金は今週、非常に不安定な値動きとなりました。地政学的な不透明感と安全資産需要を背景に一時4,700ドル超まで上昇しましたが、その後は強いインフレ指標を受けて米ドルと米国債利回りが上昇し、上昇幅は抑えられました。

市場では現在、二つの相反する力が意識されています。ひとつは地政学リスクによる安全資産需要、もうひとつは高金利観測による、金のような利回りを生まない資産への逆風です。

原油価格も、イラン情勢、ホルムズ海峡、世界のエネルギー供給混乱を巡る懸念を背景に、週を通じて高止まりしました。ブレント原油は週の一部で1バレル100ドル超を維持し、供給不安が世界的なインフレ期待を押し上げ続けました。

工業用金属も総じて堅調で、銅価格は供給逼迫とAIインフラ需要の拡大を背景に過去最高値圏へ上昇しました。


来週の主な経済指標

日付指標国・地域前回値時間[日本]
5月18日(月)EU経済見通しユーロ圏18:00
5月19日(火)失業保険申請件数変化英国26.8K15:00
5月19日(火)消費者物価指数(前年比)カナダ2.60%21:30
5月19日(火)中古住宅販売成約指数(前月比)米国1.50%23:00
5月20日(水)消費者物価指数(前年比)英国3.30%15:00
5月21日(木)FOMC議事要旨米国3:00
5月21日(木)失業率オーストラリア4.30%10:30
5月21日(木)製造業PMI速報値英国53.717:30
5月21日(木)サービス業PMI速報値英国52.717:30
5月21日(木)製造業PMI速報値米国54.522:45
5月21日(木)サービス業PMI速報値米国5122:45
5月22日(金)小売売上高(前月比)英国0.70%15:00
5月22日(金)小売売上高(前月比)カナダ0.70%21:30

来週の見通し

市場は強い上昇モメンタムを維持したまま来週に入りますが、なお複数の主要リスクは解消されていません。

投資家は引き続き、米・イラン協議とホルムズ海峡を巡る動向を注視する見通しです。外交交渉が頓挫すれば、原油市場だけでなく幅広い金融市場で再びボラティリティが急上昇する可能性があります。

今後の焦点は、追加のインフレ指標、FRB関係者の発言、そして企業決算へ移っていきます。労働市場の底堅さとAI主導の好業績サイクルの強さが、引き続き株式市場を支える重要な柱となっています。

一方で、金、米ドル、ビットコインは、FRB見通しや地政学的なヘッドラインの変化に対して引き続き敏感に反応する展開が続くとみられます。


テクニカル分析と見通し

ブレント原油 テクニカル分析

ブレント原油は底堅い強気構造を維持しており、現在は110.352ドル付近で推移しています。直近の値動きからは、局所的なサポート付近で買いが入っている様子がうかがえます。

移動平均線では、MA5MA10が現在価格に収束しつつあり、より長期のMA20がダイナミックサポートとして機能しています。価格がMA20を上回っている限り、中期的な強気構造は維持される見通しです。

トレンドは依然として強気です。112.00ドルを明確に上抜ければ、再び117.00ドル方向への上昇が意識されます。一方で、108.70ドルのサポートを下抜ける場合は、102.00ドル付近の水平サポートまで、より深い調整に入る可能性があります。

20260515 ブレント原油 テクニカル分析
レジスタンスライン$110.00 – $110.48$112.85 – $113.00$117.88 – $118.30
サポートライン$108.00 – $108.20$105.00 – $105.20$101.60 – $102.00

金(ゴールド)テクニカル分析

金は急落とその後の不安定な反発を経て、現在は弱気バイアスを伴う持ち合い局面に入っています。

直近のローソク足は、強い陰線、あるいはベアリッシュ・エンガルフィングに近い形となっており、価格は短期移動平均線の下へ押し戻されています。これは、4,759ドル水準を維持できなかった後、再び売り圧力が強まっていることを示しています。MA5MA10も下向きに転じ始めています。

現在価格は4,566ドル付近で、主要な移動平均線(5日、10日、20日)のすべてを下回っており、短期的には弱気地合いにあります。出来高は概ね安定していますが、直近では赤い出来高バーが増加しており、売りの活発化を確認させる動きです。

価格が4,650ドルを早期に回復できなければ、心理的節目である4,400ドル、あるいは前回安値の4,099ドルを再び試す可能性が高まります。

20260515 金(ゴールド)テクニカル分析
レジスタンスライン$4,775 – $4,790$4,824 – $4,840$4,939 – $4,950
サポートライン$4,498 – $4,520$4,370 – $4,400$4,285 – $4,300

ダウ工業株30種平均 テクニカル分析

ダウ平均の日足チャートは、指数を歴史的節目である50,000付近まで押し戻した、力強いV字回復を示しています。これは、より大きなトレンドにおいて買い手が引き続き主導権を握っていることを示しています。価格は現在、主要な移動平均線をすべて上回って推移しており、直近の日足で押し戻しが見られたにもかかわらず、モメンタムは依然として良好です。

テクニカル的には、20日移動平均線を上回っている限り、押し目買い優勢の地合いが続く見通しです。上昇中のMA20もダイナミックサポートとして機能しており、中期的な強気見通しを補強しています。下値では、まず49,500付近、その次に49,100、さらに48,500付近に強いサポートがあります。これらを下抜ける場合は、上昇の勢いが弱まり、より深い調整局面に入る可能性があります。

20260515 ダウ工業株30種平均 テクニカル分析
レジスタンスライン50,200 – 50,24050,473 – 50,50050,700 – 50,250
サポートライン49,321 – 49,50048,898 – 49,00048,489 – 48,600

ビットコイン テクニカル分析

ビットコインは、足元で押し戻しが入っているものの、日足では依然として広い意味で強気構造を維持しています。価格は20日移動平均線と10日移動平均線の両方を上回って推移しており、中期的な上昇トレンドはまだ崩れていません。特に、心理的節目である80,000ドルを維持していることが、構造的には買い手優位を保つ要因となっています。ただし、4月から5月初旬にかけて見られた力強い上昇と比べると、足元ではモメンタムの鈍化が明確です。

移動平均線は依然として強気の並びにあり、MA5MA10を上回り、両者ともMA20を上回っています。これは通常、強気トレンド継続を示す形です。

ビットコインが82,800ドルのレジスタンスを回復し、その上で引けることができれば、84,500〜85,000ドル方向への新たな上昇が始まる可能性があります。一方、下値ではまず80,000〜80,700ドルが初期サポートで、その下には79,000〜79,400ドル付近により強いサポートがあります。この水準を下抜ける場合は、77,500ドル、さらには75,000ドル方向へのより深い調整につながる可能性があります。

BTCが20日移動平均線を維持しつつ、日足で高値・安値の切り上げを続ける限り、全体のトレンドバイアスは強気のままです。ただし、80,000ドルを明確に割り込むと短期センチメントが弱気へ傾き、暗号資産市場全体のボラティリティが高まる可能性があるため、この水準は引き続き重要です。

20260515 ビットコイン テクニカル分析
レジスタンスライン$82,800 – $83,000$85,000 – $85,360$89,651 – $90,000
サポートライン$78,800 – $79,000$76,243 – $76,450$75,000 – $75,230

リスク警告

本資料は情報提供のみを目的としており、投資助言や投資推奨を目的としたものではありません。証拠金取引を伴う金融商品の取引には高いリスクがあり、すべての投資家に適しているとは限りません。

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