テクニカル指標は、テクニカル分析の一環であり、情報に基づいた取引判断を行うために使用されます。適切なリスクマネジメントツールと組み合わせることで、価格動向を把握するために役立ちます。
データ、価格および出来高を使用するテクニカル指標は、予測される期間において、金融資産がどのような方向に向かっているのかを示す指標となります。この情報は、最良の取引機会を特定するために役立ちます。
テクニカル指標にはどのようなものがありますか?
“取引指標には、先行指標や遅行指標など、いくつかの種類があります。先行指標は、資産価格の初動に先立ってシグナルを示す指標であり、遅行指標は初動後にシグナルを出すことで、現在の傾向を確認する指標です。”
よく使われるテクニカル指標にはどのようなものがありますか?
移動平均線指標
移動平均線指標
移動平均収束拡散法
相対力指数
移動平均線指標
これは最もより利用されている遅行テクニカル指標の1つで、市場で進行中の価格動向を確認するために使用されます。指定した時間枠(15、20、30、50、100、200本のローソク足または期間)の商品の価格ポイントを組み合わせてデータポイントの数で割ることで、1本のトレンドラインができます。このような方法でデータを平均化することで、現在のトレンドの方向性を確認することができるだけでなく、不規則な価格変動による影響も少なくなります。
多くの場合、価格が移動平均線よりも上に移動すると、現在進行中のトレンドは上昇トレンドと見なされ、価格が移動平均線よりも下に移動した場合には、現在進行中のトレンドは下降トレンドと見なされます。
移動平均線には多くの種類があり、シグナルを確認するにあたり複数の移動平均線を使用するトレーダーもいます。一例としては、単純移動平均線、数平滑移動平均線(直近の数値に重みを持たせます)などがあります。
数平滑移動平均線
数平滑移動平均線(EMA)は、単純移動平均線(SMA)の考え方を改善し、古いデータよりも関連性が高いとされる直近の価格データに重みを持たせるように設計されたテクニカル指標です。
数式に基づいて価格チャート上に線のように配置され、相場の動きを滑らかにします。直近の価格に重みを持たせて、過去に発生した価格には重みを持たせないため、期間内のすべての観測値に等しい重みを持たせるSMAと比べると、EMAは価格データにおける最近の価格変動に迅速に適応することができます。
EMAは、当社のMT4プラットフォームを開いて、指標リストからEMAを選択するだけで使用できます。また、何周期で計算するかも調整することができます。数ヶ月または数年にさかのぼって価格行動を追跡するトレーダーの場合、50、100、200の期間を使用するのが一般的です。一方で、期間が短い場合には12および26期間のEMAがより一般的です。
MACD(移動平均収束拡散法)
移動平均収束拡散法(MACD)は、トレンドフォロー型のモメンタム指標で、商品の価格に対する2本の移動平均線の関係性を表します。MACDは、12期間の数平滑移動平均線(EMA)から26期間の数平滑移動平均線(EMA)を差し引いたものです。
MACD = 12期間EMA – 26期間EMA
その計算結果がMACD線となります。MACDの9日EMAは「シグナル線」と呼ばれます。そして、売買シグナルのトリガーとして機能するMACD線の上に描かれます。トレーダーは、MACDがシグナルラインを上に抜けたら商品を買い、シグナルラインを下に抜けたら商品を売ることができます。移動平均収束拡散法(MACD)指標は、いくつかの方法で解釈することができますが、より一般的な方法は、クロスオーバー、ダイバージェンス、および急騰/急落です。
RSI(相対力指数)
相対力指数(RSI)は、テクニカル分析で用いられるモメンタム指標で、最近の価格変動の程度を測定し、資産価格の買われ過ぎや売られ過ぎを評価します。オシレーター(2つの極値の間を移動する折れ線グラフ)として表示され、0から100までの数値を持つことができます。
従来の相対力指数の意味からすると、70以上の値はすべて資産の買われ過ぎを示し、トレンドの逆転やプルバックが発生する可能性があることを示しています。一方、RSIの値が30を下回ると、資産が売られ過ぎで過小評価されていることを示している可能性があります。これらの線は買われ過ぎ、売られ過ぎの線と呼ばれます。
RSIが、売られ過ぎ線(30)と交差して上に移動した場合、買いシグナルの可能性を示しています。RSIが、買われ過ぎ線(70)と交差して下に移動した場合、売りシグナルの可能性を示しています。