原油価格は大きく上昇し、供給混乱への懸念が強まる中、ブレント原油は1バレル111ドル超、WTIは107ドル超まで上昇しました。
ホルムズ海峡の封鎖継続と、米国によるイラン港湾の封鎖を受けて、原油価格は2週間ぶりの高値まで上昇しました。これによりインフレ懸念が強まり、FRBがタカ派姿勢を維持、あるいは2026年に利上げを行う可能性への見方が強まっています。市場では現在、年末までの利上げ確率を50%超織り込んでおり、これが米国債利回りと米ドルを支えています。
こうした米ドル高は金価格の重しとなっています。金はここ数時間でやや持ち直したものの、3月下旬以来の安値まで下落した後の反発にとどまり、地政学的緊張の高まりと原油高を背景に米ドルが堅調を維持する中、上値モメンタムは依然として限定的です。
中国経済は4月に大きく減速しました。イラン戦争による経済的影響と不動産セクターの低迷が続く中、個人消費、鉱工業生産、投資はいずれも市場予想を下回りました。
アジア市場では、日本の日経平均が1%近く下落し、香港のハンセン指数は1.4%安、中国のCSI300は0.8%安となりました。一方、韓国のKOSPIは相対的に強く、序盤の下げを切り返して0.9%高で取引を終えました。
市場では、中東リスクの一段の高まりが引き続き意識されています。UAEのバラカ原子力発電所でドローン攻撃による火災が発生し、サウジアラビアはイラクから発射されたドローンを迎撃しました。さらにトランプ大統領は、イランに対して速やかに合意へ向かうよう警告し、応じなければ深刻な結果に直面すると表明しました。これにより、さらなる情勢悪化への懸念が強まり、米国とイランの合意成立への期待は後退しています。
米ドル高と利上げ観測の強まりは、金のような利回りを生まない資産に引き続き下押し圧力をかけており、地政学的な不透明感を背景とした安全資産需要があるにもかかわらず、全体の見通しは慎重なままです。
投資家は現在、今週公表されるFOMC議事要旨、世界のPMI指標、そして追加の地政学的動向を注視しており、これらが金相場および金融市場全体の方向性を左右する材料になるとみられています。
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